コラム

参謀 川勝 洋輔

いかにモテるか、マーケティング的に考えると…

先日、妻から面白い話を聞きました。それがマーケティング的な発想だったので、ご紹介します。

 

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妻と私がよく通う鍼灸院の鍼灸師さんは、爽やかな顔立ちに髭をはやしています。私はその髭に違和感は覚えなかったのですが、妻はずっとアンバランスさを感じていたようで、つい先日、ようやく聞いてみたそうです。オブラートに包まずに言うと、「似合っていないのになぜ髭をはやしているのか」ということです。

 

すると彼は、そのアンバランスさは分かりながら、それでもはやしているというのです。そして、その理由を教えてくれました。

 

彼は以前から、爽やかな顔立ちながら、なかなかモテなかったそうです(決して性格が悪い、というわけではないと思います)。ある時、それを友人の女性に相談をすると、こんなことを言われたといいます。「あなたは髭をはやしなさい。あなたに髭は似合わないが、髭好きの女性は一定数いる。その髭好きの女性にターゲットを絞りなさい」と。

 

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…妻から伝え聞いた話なので、詳細は違っているかもしれませんが、概要としてはこのような話でした。なんとなくモテようとするのではなく、ターゲットをハッキリ定め、そこにアプローチをする。正にマーケティングの基本です。

 

そして、2人のマーケティングの大家も同様のことを言っています。

ターゲットを広くした同業者よりも、狭いターゲットに絞るほうが、より効果的で、より効率の良い戦いができる(マイケル・ポーター)

 

マーケターの目的は、特定の市場のニーズと欲求を理解し、最もうまく対応できる市場を選択することにある(フィリップ・コトラー)

 

恋愛もビジネスもおさえるポイントは同じ。市場を把握し、どこで戦うかを決めることが大切、という話でした。

 

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余談ですが、結果として彼は髭をはやしたおかげで今の奥さんとの出会うことができました。彼のこのマーケティング戦略は成功した訳です。