参謀note
経営と教養のための名言マラソン
経営と教養のための名言マラソン Vol.532
まずは小さな目標からだ。
あまりに遠い道のりに気が滅入りそうになるたびに、自分にそう言い聞かせた。
まずは小さな目標からだと。
(モニカ・セレシュ テニスプレーヤー)
セレシュは15歳でプロ転向後すぐに活躍を始めた。
1990年、16歳6ヶ月で全仏オープンを制し、当時の4大大会最年少優勝記録を樹立、17歳3ヶ月の時には史上最年少で世界ランク1位など、華々しい活躍をしたテニスプレーヤー。しかし、1993年4月試合中に暴漢に襲われ、ナイフで背中に大きな傷を負ってしまい、復帰までに2年もの期間がかかってしまう。
実は大きな傷は背中のものではなく、心の傷だった。テニスができるようになっても、背中を刺された時の記憶が何度もよみがえってきて、観客に背中を向けてプレーをすることができないのだ。
そこから地道な努力を続けていって、ようやく1995年8月にカナダでも復帰戦で優勝を果たす。
また翌96年には全豪オープンで優勝し、復帰後初の4大大会制覇を成し遂げる。
失敗やアクシデントによって心に大きな傷を負うと、背中に重い荷物を背負うかのように、人は前へ進むことが困難になる。それでも小さな一歩を踏み出し続けていけば、だんだんと筋肉がついてきて、やがてその荷物は軽く感じるようになる。
まずは小さな目標から一つ一つクリアして、確かな実力を備えて、どんな困難も越えられる力を備えていきましょう。
日暮 宏一