参謀note

小規模事業者へのメッセージ

コロナ禍のさなかにこそ、主体的に「機会」を捉えるためのヒントと行動を考えたい

コロナ禍のさなか、企業規模の別を問わず経営者をはじめとするビジネスパーソンの皆様におかれましては、毎日が不安と対策に追われる日々かと思います。

 

とにもかくにも、健康管理には気をつけていただき、もうしばらくの間であることを信じ、日々の対応に挑んでいただきたいと願います。

 

 

さて、正常化された状態というものがどのような姿なのかは別として、そこに至るまでの間、気持ちが僅かばかりでも落ち着いた時には、今後の経済と社会環境がどのように変化していくのか、その中で自社がどのように舵取りを行うことが必要なのか、これらのことについて、是非とも考えを巡らせ、深めることに意識的に時間を取っていただきたいと思います。

 

これまでの惰性的な競争環境や、自社サービスや商品の都合を起点にした主観的な考えではなく、普段目にする自分とは関わりの薄かった環境を起点にすることや、他者の意見、不都合な予測などを積極的に取り入れながら考えてみてください。

 

さらに、思考を可視化するためにメモを取り、それぞれの部分的な要素を丁寧に物語的につなぐことで双方向にやりとりされている価値の正体と関係性を確かめてみてください。

 

経済だけに限らず、政治や社会、さまざまな技術開発までもがひとつの生態系です。それぞれの要素が、何らかの因果で影響を及ぼし合いながら結び付いていることはご理解いただけると思います。その中で、業界が今後どのように変化していくのか、そして自社の在り方が社会からどのような変化を求められそうかについて、経営資源に制約がないことを前提にして考えてみることに挑戦してみてください。

 

制約を持たない意味は、客観的な成功パターンを導くためでもありますが、目的は不足することが予想される経営上の課題を浮き彫りにするためです。

 

課題が明確になれば、対策のための選択肢をいくつか考え、その中で選択し、最終的には決定しなければなりません。

となれば、決定に従った行動が必要となり、実際に行動を起こすことで「今後どうなっていくのだろう」のような漠然とした不安は解消されるでしょう。

 

くれぐれも戒めなければならないことは、漠然とした捉えどころのない不安を打ち消すために闇雲に動くことであり、これほど危険なことはありません。

 

「どうなっていくのだろう」ではなく、経営の舵取りは「どのようにしていくか」の主体性と選択肢の中からの意思決定が必要であり、それらを失うようでは難破船と変わりない状態になります。

 

難局 倒産

 

 

事業計画書は意志の可視化と体現の第一歩

 

まずは今考えているものを、まとまりがなくても構いませんので、後から自分の思考経路を振返ることができるように書き出し、可視化しておいてください。

 

その後、状況の変化に対応して文章に図や絵を加えて進化させていくことが、この先の実態社会に備えるための打ち手の「よすが」になるはずです。

 

これらのことを経営的な視点から具体的に申し上げると「事業計画書」を作成することであり、取引先や金融機関との関係性を新たに作り上げていくためにも非常に重要な備えになります。

 

事業計画書を作り上げていく過程で疎かにしてほしくないことは、現時点で不明確な部分については「わからない」と明記し、「わからない」に対してそれが「なぜ」なのか、そして「どのようにすれば」わかるのか、またはできるのかまでの問いを連続的に持つことです。

 

常に「なぜ」と「どのようにすれば」はセットです。

 

書きはじめは、落書きのようなもので良いと思います。

 

常にアップデートさせる余白を持たせたものを、自分やチームの頭と手を使って作成していく過程で、無自覚だった環境変化などに対して感度が高くなり、成長していくための方法やヒントが見つかる可能性が高くなると私は確信しています。

 

事業計画書は精神論を必要としません。

具体的に現状をどのように捉えているのか、自社が現実的にどのような状態を目指しているのか、そのために何が課題なのか、実現性の高い対策はどのような方法が考えられるのかなどのプロセスと、それらに対する具体的な施策について考えることが必要であり、それこそが確実に成長していくための指針であることをお伝えしたいのです。

 

経済や社会環境がどのように変化していくかを想像し、顧客の心理と思考、そして行動がどのように変化しそうか、他の業界がどのように考えているのかなどとあわせて、自社の強みと弱みの棚卸しを行い、スタッフと共に認識と理解の一致を心掛けてください。

 

今般の新型コロナウイルスに端を発した事態に関係なく、未来はいつも不確実であり、それは皆が等しく享受していることです。

 

迫る環境については自らがコントロールできませんが、環境に対する指針を決定することと舵取りは経営のコントロール下にあります。

 

節目の今こそ、新たな事業計画書を作成し、変化していく未来に対して価値ある差を生み出すための準備を行っていただきたい、そのように願います。

 

参謀 青木 永一

 

この参謀noteの著者:

参謀青木 永一

参謀の特長
ベルロジック株式会社 代表取締役 経営学修士(MBA)メンバーの中でも、異色の経歴を持つ。 前職は、事業者向け専門の「ナニワの金融屋」であり、30代後半までの15年間の経験の中で、約500社を超える倒産と間近に関わってきた。
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