参謀note

気付きの走り書きメモ

新型コロナウイルス感染症緊急経済対策後に、意識しておきたいこと

私ごとで恐縮ですが、リアルとオンライン、そして現顧客と元顧客を問わずの顧客行脚がまもなく3周目を迎えようとしています。

 

皆さんと対面し、声を聞きながら明確に感じる変化は、不安については消えないものの、会話の端々に現状と向き合うしかないといった肝を据えた開き直りと、これまでの惰性的な経営からの脱却が必要であることの明確な意識が窺(うかが)えたことです。

 

一定の時間経過がもたらす、環境への適応もあるでしょう。

 

資金繰り対策を講じた後の「果報は寝て待て」的なものかも知れません。

 

連日、新聞の紙面を賑わせている中小企業に対する、前向きで柔軟な緊急対策が希望を持たせていることは確かです。

 

ただし、あくまでも私個人的な見解であることを断りながらお伝えすると、今般の緊急対策融資が実行された後は、企業に対する与信状況や融資枠の問題から、追加融資については借りにくい状況になるだろうと考えています。

 

実際のところは不明ですが、今後3~7年の間は難しい状況になるのではないでしょうか。

 

となれば、必然的に資金的な制約が働くため、そのことに伴った行動設計が必要になることは理解していただけるでしょう。

 

ならば、選択できるものは何で、その中から何を優先し、どのように実行していくのか。

 

今後、変化に適応したものと、これまでの姿に固執した者との差が生まれることは間違いありません。

 

小規模企業にとっても、まじめに経営企画が必要になる時です。

 

 

選択する権利は、常に自らの手中にあることを忘れないようにしたいものです。

環境の変化は、私たちに選択を迫る「事実」にしか過ぎません。

 

SNSでは、多くの人が「世界は変わる」と発信されていますが、対象範囲や程度が捉えにくく、迎合的で負のイメージが際立つため、参考程度にとどめておけば良いと考えています。

 

確かに、世界がどう変わるかを考えることは大事なことですが、実務家らしく自分がどう変わるかについて考察することが賢明でしょう

 

目線は例えば3年後あたりに据え、手と足は明日の打ち手の準備に集中させること。

中長期と短期、抽象と具体のバランスを保ちながら、柔軟な意思決定によって今の危機を乗り切っていただけることを願っています。

 

参謀 青木 永一