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書籍レビュー|「ついやってしまう」体験のつくりかた
顧客のインサイトに関する一冊で、ゲームを題材に「つい行動させてしまう」仕組みについて書かれています。スーパーマリオやドラクエ、テトリスなど身近なゲームを例に説明がされているので、わかりやすく楽しんで読むことが出来ます。
本著ではゲームが題材となっていますが、それを自分の世界にどう引き寄せるかは読み手の課題だと思います。(ココが難しいところです。)以下に本著からの抜粋を記載しましたが、作り手のジレンマが書かれていて他人ごとではない内容です。ここをグッとこらえてユーザー目線にたてるかどうかが勝負の分かれ目なのだろうと思います。
引き算をすることで破壊的イノベーションが生まれ、よりユーザーに対してとがったモノが出来る…とは分かりますが、実際にはかなり勇気がいる行為です。本著にある下記に共感する方は少ないと思いますが、だからこそここから脱却しないといけない…。
自分がつくったものを、お客さんにけなされたくないし、無視されたくもない。…(中略)…だって、自分がつくったものを否定されることは、自分自身が否定されることと同じだから。…(中略)…そうだ、商品を豪華に飾ろう。…(中略)…お金かかってますよって伝えよう。そうすれば、僕は誰からも永遠に嫌われずに済む。
大体ゲームは遊ばなきゃおもしろさがわからない。…(中略)…だったら、ユーザーが遊ぶ時よりも前、SNSやメディアに流れる画面写真の豪華さのほうがよっぽど重要じゃないか?きっと僕の上司や同僚もよろこんでくれるはず。やっぱりそうだ。豪華に飾りさえすれば、僕の不安は消せるはずだ、不安は嫌いだ…。
本著より…
以下では、本著の内容で気になったところをまとめてみました。読む際の参考にしてみてください。
参謀 川勝洋輔