参謀note

小規模事業者へのメッセージ

「権利の上に眠るものは保護に値せず」この言葉さえ知らないフリーランスは多い!?

2020/6/18付 日経新聞 4面【政治】欄、自民党競争政策調査会が、フリーランスの環境整備に向けた提言をまとめたとする、とても小さな記事です。

 

発注者側が契約書を渡さないことを法律で不適切だと明確にするよう求めた。(記事一部抜粋)

(※日経新聞電子版の記事はこちらからご覧になれます)

 

率直な感想は「何を今さら・・・」と感じましたが、それでも一歩前進なのでしょう。

ただ、罰則規定などがない限り、法律によって助けられることは期待できません。

 

「契約書なしは不適切」

 

フリーランスの保護を目的にしたものですので、良い傾向とは思います。

 

ただ、理解しておきたいこととして、契約書があればすべてが有利になるものではなく、立場や状況によっては不利になることもあります。

 

フリーランス側の法務リテラシーが問われる場面なのだと思います。

発注書がない状態での仕事への取組みは常態化しているでしょうし、トラブルになってはじめて脇の甘さを思い知ったときには「時すでに遅し」です。

 

そのことが致命傷にならなければまだ良いのですが、そうでない場合も少なくないでしょう。

 

民事、商事、刑事など、法律を網羅的に把握することは弁護士でも分野ごとにすみわけがされているので、一般のフリーランスの場合は自分ごとに特化して理解することで十分です。

 

最低限理解しておきたいことは、契約内容をしっかりと読めること、自分にとって何が有利、不利なのかを理解できること、そして契約の成立要件などでしょう。

 

契約書といっても、書式や量については差が大きいです。

簡易でA4用紙一枚以内のものもあれば、文言が非常に読みづらく数十枚に及ぶものもあります。

 

契約書の一種である発注書についても同様に、簡易な方法でありながら最低限の要件を備えた対応策はあります。

 

他に、自分を助けるための知識として、例えば「債権法」などを理解しておくことは、売上金の回収場面でありがちなトラブルの際、役立つ知識であることは間違いありません。

 

一般的な企業に勤めていた方が脱サラし、フリーランスになる場合、お客とのトラブル対応の経験はあったとしても、紛争解決の裁判や弁護士との直接的な対話をしたことのある方は多くないでしょう。

両者は次元の異なるものなので、想定問答を行い、対応策について調べ、シミュレーションしておくことをお勧めします。

 

最低限の法務リテラシーを備えておくことは、自分を助ける観点からとても重要なことです。

 

「知らぬが仏」も、時と場合によりけりです。

 

 

ナニワ起業塾では、再生業を営む私と、某大手企業の法務部に所属する赤尾による、要所と実例をまとめた内容をお伝えしています。

 

参謀 青木 永一

 

この参謀noteの著者:

参謀青木 永一

参謀の特長
ベルロジック株式会社 代表取締役 経営学修士(MBA)メンバーの中でも、異色の経歴を持つ。 前職は、事業者向け専門の「ナニワの金融屋」であり、30代後半までの15年間の経験の中で、約500社を超える倒産と間近に関わってきた。
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