参謀note
経営と教養のための名言マラソン
グレの名言マラソン Vol.412
偏見を持つな。
相手が幕臣であろうと乞食であろうと、教えを受けるべき人間なら俺は受けるわい。
(司馬遼太郎 『竜馬がゆく』より坂本龍馬の言葉)
「カマスの実験」という話がある。
カマスは肉食性の魚で、小魚を食べて大きく成長する。
実験ではお腹が空いたカマスと小魚を同じ水槽に入れ、ただし間に透明の板を入れて仕切る。
カマスは小魚を食べようとするが板にあたって食べられない。何度も体当たりして、食べようとするが当然食べられない。しばらくするとカマスはあきらめ、動かなくなる。
そのあと仕切りの板を外してみる。それでもカマスは小魚を全く食べようとはしないという。
カマスの実験が本当に実証されたことかどうかはわからないが、人や動物は長期間に渡ってトレスから逃れられない状況にいると、そこから逃れようという努力をしなくなる。そういう状況を学習性無力感といい、セグリマン博士が別の実験で証明している。
しかし、人間の中にはあきらめないという人もいる。
だから、誰もが無理だと思うようなことを、たゆまぬ努力と工夫で解決し、文明を発展させてきた。
空を飛ぶ飛行機や新幹線が生まれたのはまさにそうだろう。
可能性を阻む仕切りは人間が持つ偏見を表しているだと思う。
要らない思い込みがあなたの可能性を小さくしている。その偏見を取り払うための方法は、良い情報を得るということ。そして、その情報を素直に取り入れてみるということ。
幕府の偉い方の言葉もホームレスの人の言葉も、受け入れ方次第で貴重な情報に変化する。
素直な心とちょっとした勇気で行動をし続けて、偏見という見えない壁を取り払っていきましょう。