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書籍レビュー|残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうのか?
残業について非常によくまとめられている本でした。著者は立教大学でヒト系が主領域の中原淳先生、残業問題に悩む経営者の方に是非読んでもらいたい一冊です。
読みやすい内容ながら、内容は深いところまで充実しています。なぜ残業がここまで問題視されているかの全体的な視点から始まり、個人・経営に与えるデメリットや残業の歴史に触れ、一方で残業代をアテにする個人というリアルなところにも触れられています。特に、それぞれのデメリットやそこから想定される反論についてもまとめられているので、多面的な視点で考えられる内容です。
ただ、実際には残業容認派がまだまだ多いのも実際のところで、私自身も気持ちは分かります。
残業容認派の主張は大きく二つです。
- 成長にある程度の量は必要
- たくさん働きたい人の働き方改革はどうするのか
の二点です。本著でも1には触れられていますが、この2つについてはまだ議論の余地がありそうだなと感じました。実際、量の消化が成長に必要な職業もありますし。
本著の主たる部分をまとめてみたので、参考にしてみてください。
参謀 川勝洋輔