参謀note

参謀の本棚

書籍レビュー|買う理由は雰囲気が9割

著/福田 晃一  出版/あさ出版

 

商品企画やMDをしている方にオススメの一冊です。

あらすじをみると、「SNSを中心としたインフルエンサーマーケティング」について書かれているように感じますが、商品企画のコンセプトとして意識すべきことが書かれていました。

 

■余白が大事
 モノを楽しんでもらうには余白が大事、と本著は言っています。作り手が全てを説明するのではなく、使い手に解釈の余白を残すことが大事だ、と。全てを説明されると、押し付けがましくなってしまうのですが、ここに作り手のジレンマが働いてしまうので、難しいところ。以前に紹介をした「ついやってしまう体験のつくりかた」にもありましたが、たくさん詰め込んで、たくさん説明した方が、作り手は安心するし、言い訳も出来ます。が、それはあくまで作り手の逃げであって、ユーザー目線ではない…。そこにいかにそこにブレーキをかけ、余白を作れるか、が鍵なんだろうな、と感じました。
 ただ、当然それは「=手を抜いていい」ということではないのだろうな、とも感じます。予期せぬ使われ方はあるにしても、そこに想いを巡らす努力が必要で、最後にそれらを全部言ってしまうか、黙っていられるか、の違いかな、と。
■実務の似た例
 実務でも同じような場面に遭遇したのでご紹介します。ある商品が、企画者の想定外の層に受けていることがありました。当然、ではその層に向けた商品を…となりそうだが、社内での議論の結果、そこに向けた商品は作らず、今まで通りとになりました。なぜか?彼ら(想定外の層)が、自分たちで解釈をしてそのような使い方をしていることが大事なのであって、我々がそちらに寄せていったら商品があざとくなってしまう、と判断したからでした。
 同じような、「余白」の話ですが、目の前の売上に飛びつかず、余白を作ることの大事さを感じた一件でした。
サクッと読める一冊ですので、興味を持った方は是非。
Steve BuissinneによるPixabayからの画像
参謀 川勝洋輔
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