コラム

参謀 岡田 将士

相手のことを考える

経営者であろうと従業員であろうと、必ず誰かと一緒に仕事をします。
従って、自分の仕事を有利に進めるためにも、共に仕事をする仲間には適切に動いてもらう必要があります。

しかし、相手が思ったように動いてくれないことは、よくあります。
相手に適切に動いてもらうためには、何をするのが有益であるのか、考えたいと思います。

相手が影響を受けやすいものは何か

 

人は相手の依頼に応えるとき、様々なことに影響を受けます。
自分に利益(不利益)があるかどうか、感情の琴線に触れるかどうか、相手が自分よりも立場が上かどうか、などです。

例えば、権力(役職者)に弱い人もいれば、権力を笠に着る行為に嫌悪感を抱く人もいます。
また、感情に訴えかけられると弱い人もいれば、感情よりも事実ベースを重視する 人もいます。

つまり、人は影響を受けやすい要素も 、そして、その影響を受ける度合いも、それぞれ違います。
従って、仕事を依頼したい相手の関心事や特性を知っておくことは非常に有益です。

 

 

相手の置かれている状況を考える

 

相手が何に影響を受けやすいかを考えることに加え、相手が今置かれている状況をきちんと理解しておくことも、非常に重要です。

少し想像してみてください。

皆さんは今日19時から得意先の社長との会食を予定しています。
会食のお店までは事務所から30分。余裕をもって、18時20分ごろ会社を出ようと思っています。
しかし、明日は終日出張なので、事務所を出る前に出張で持参する書類などを準備しておきたいところです。

そんな中、18時過ぎに同僚から、翌日の会議資料を作成したので、一度目を通してフィードバックして欲しい、と依頼がきました。
このケースにおいて、あなただったら 同僚の頼みを聞いてあげますか?

多くの方が、会社を出るまでに時間がないので対応しない(できない)と答えるのではないでしょうか。

では、依頼してきた同僚が、皆さんがとても懇意にしている人であったならどうでしょうか。5分ぐらい時間を取って、会議資料を見てあげよう、と思われる方もいるかもしれません。

以上のように、自分の置かれている状況や、依頼者との関係性などによって、どのように対応をするかの選択 は変わってきます。

 

相手に刺さるコミュニケーションを

 

ビジネスのあらゆる場面において、相手に「伝わる」「刺さる」コミュニケーションをすることは、非常に重要です。

忙しい相手から、こちらが望む行動を引き出すためには 、相手が関心を持つ内容・構成で伝えなければなりません。
例えば、より売上を上げたいと思っている小売店の担当者 に対して、自社の新商品の開発経緯などを話しても、相手には刺さりません。
提案している商品が売れるのかどうか、多店舗ではどの程度売れているのか、いくら売ればどれだけ利益が出るのか、等が担当者の求めている情報でしょう。

こうしたコミュニケーションにおいても、まず相手が何を知りたがっているか、という相手の立場や状況を考える必要があります。

 

さいごに

 

相手を動かす、と聞くと、自身の持っている役職や権限で部下を動かす、というイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
しかし、自身の役職が持つ権限を使うことは、相手を動かす方法の一つの手段に過ぎません。
自身が役職者でなかったり、相手に効果のある権限を持っていなかったとしても、上記のように相手の立場や状況を考えて行動すれば、適切に動いてもらえる可能性は高まります。

地道ではありますが、相手のことをきちんと理解しておくというプロセス は、自身の仕事を有利に進めていくうえで非常に有益なのです。

このコラムの著者:

参謀岡田 将士

参謀の特長
人材サービスのベンチャー企業において、企業法務を中心に経営管理業務を行う。企業法務だけにとどまらず、社内の管理体制の構築に従事。