- 参謀の特長
- 10名前後の管理職としてマネジメント業務を行いながら現場業務にも携わるプレイングマネージャーとして、ECサイトにおける企画から運用・広告といった全般の業務に従事。 今までの現場の実務経験にMBAの学びをプラスし、経営現場をサポートします。
コラム
参謀 闇雲 卓
純広告を知っておこう【インターネット広告入門編4】
前回は、リスティング広告と SEO の種類をお伝えしました。
今回は純広告です。
目次
純広告とは
特定のメディアの広告枠を買い取り、掲載する広告です。
実際の画面で説明します。
Yahoo! JAPANのトップページ (https://www.yahoo.co.jp/) へアクセスすると、下図の右枠 (JALの予約が表示されている部分) に広告が表示されます。
この部分が純広告の枠です。
新聞紙面の広告枠と同じイメージで考えて大きなズレはありません。
Yahoo! JAPANのような有名なポータルサイトではさまざまな広告枠があり、有名であるため広告費用も高額なのが通例です。
では、純広告にはどのような種類があるでしょうか。
純広告の種類
さまざまな種類に分けることができますが、大きく分けて3種類であると覚えてください。
- バナー広告
バナー広告は、ホームページ上に掲載する画像を使った広告です。
上図のYahoo! JAPANの広告もバナー広告と言えます。
このような画像タイプもあれば、テキストタイプ・動画タイプもあります。
※バナーとは、ウェブページ上で他のウェブサイトを紹介する役割をもつ画像(アイコンの一種)のこと。名称の由来は英語の banner からで、そのまま訳すと「旗」や「横断幕」や「のぼり」という意味からこのように言われています。 - 記事・タイアップ広告
記事や特設サイトの形式で作成される広告です。
実際の画面で説明します。
lifehacker (https://www.lifehacker.jp/) を見てみましょう。
このサイトはたくさんの記事で構成されていいますが、記事広告があります。上図内をよく見ると、「Sponsored by」 の記載があります。
通常の記事と異なり、広告主の提供で配信しているため、この表記がされています。
これで記事と記事広告の見分けができます。
記事広告は、第3者がユーザー目線で商品の特徴をまとめた記事をメディアに掲載し、ターゲットへ届ける広告手法と言われています。
第3者からの情報なので、広告といいながらも信頼を得やすく、より詳しい情報をわかりやすく伝えることができます。
ただし、記事制作が必要なため、バナー広告の掲載よりも制作工数が増え、制作時間がかかります。 - メール広告
メール形式で配信する広告です。
会員向けに配信しているメールマガジンの中で広告掲載する、または、広告のみの内容でメール配信するといったものです。
近年、LINEなどのアプリやSNSが急速に普及し、メール利用者が減少してきています。
また、会員向けメールマガジンを購読する方も減少してきているため、以前ほど効果は見込めない広告です。
純広告の費用
先に新聞紙面の広告枠と同じイメージですと言いましたが、費用の種類はさまざまなため、新聞広告と異なります。
純広告の費用は5種類です。
- 期間型
広告の掲載を期間で区切っています。
街角の看板広告と同じイメージですが、広告が表示された回数・クリックされた回数を知ることができます。 - インプレッション型
広告が表示された回数を意味する「インプレッション数」で、その一定数を保証します。
または、一定数ではなく、その数毎に課金することもあります。 - クリック型
広告がクリックされた回数である「クリック数」で、その一定数を保証します。
または、一定数ではなく、その数毎に課金することもあります。 - 成果報酬型
広告をクリックした人が購入などの成果に応じて課金します。 - 配信数型
メール広告で、メール配信数を保証します。
純広告の特徴
純広告の最大の特徴は「露出効果」です。
先の Yahoo! JAPAN のようにアクセスの多いサイトで掲載する効果は大きいですが、その分費用も高くなります。
純広告は潜在層にリーチすることが得意です。
前回取り上げたリスティング・SEOという広告は、検索しているキーワードに関連するため、意識が顕在化しているユーザーにしかリーチできません。
一方、純広告では検索する状態ではない、意識が潜在状態にあるユーザーにリーチすることが可能です。
また、純広告の特徴として、ターゲットを絞ることも可能です。
例えば、化粧品の新製品のPRであれば、化粧品関連のポータルサイトで新製品の年齢層に合った年齢層に絞ることもできます。
純広告を出稿するにあたり、注意してもらいたいことが2つあります。
1つは、露出効果が最大の特徴なので、広告する製品を知らないユーザーに対して認知してもらう効果は大きいですが、広告からすぐに購入まで結びつくのがむずかしく、また購入したとしてもお試し感覚で購入するユーザーが多い傾向があるので、広告から獲得したユーザーへのアプローチも検討しておく必要があります。
もう1つは、特定のメディアに掲載されるため、メディアごとの特色が影響します。
そのため、広告を出稿するメディアを選ぶ際には、自社の製品やサービスの内容やターゲットに合うものを選ばなければ、ブランディングと不整合が発生するでしょう。
まとめとして、純広告のメリットとデメリットは、次の通りです。
メリット
- 特定のメディア、特定の枠に掲載することができる。
- ターゲット属性を絞って広告を露出することができる。
- 露出効果がある。
- 潜在顧客にリーチすることができる。
- 必ず掲載される。(リスティングは入札額が低ければ表示されず、SEO は検索エンジンに判断されなければ表示されない。)
デメリット
- 一枠当たりの料金が高い。
- 露出効果はあるが、購入など成果につながりにくい。
- 費用対効果のリスクが高い。
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